紗柚枕さん作 麗しのガラリア
ぼくは、誰にも君を渡さないよ?ガラリア。ぼくは、君のことを、世界でいちばん好きなんだよ、ガラリア。
あいつなんか、君のいきがりも、口答えも、わざと低音で発声するのも、
ぜんぶ、さびしいからなのにって、ちっとも、わからない奴じゃないか。
麗しのガラリア!君が美しいのは、空の色の髪だけじゃない。森の色の瞳だけじゃない。
血の色のくちびるだけじゃない。もぎたての李(すもも)の色の頬だけじゃない。
麗しのガラリア!ぼくは、知ってるんだ。君の、いちばん美しいものは、
さびしさに、くずおれそうになっても、また立ち上がる勇気だと!
2005年7月2日