ガラリアさん好き好き病ブログ版

ここは、聖戦士ダンバインのガラリア・ニャムヒーさんを 好きで好きでたまらない、不治の病にかかった管理人、 日本一のガラリア・マニア、略してガラマニのサイトです。2019年7月、元サイトから厳選した記事を当ブログに移転しました。聖戦士ダンバイン以外の記事は、リンク「新ガラマニ日誌」にあります。

2019-06-26から1日間の記事一覧

第15章 女、恋を失い恋を知る

大広間に入場したバーン・バニングスは、ただまっすぐに、ドレイク・ルフトを目指して歩いた。 彼の視野には、自分の婚約相手、リムル・ルフトは入っていなかったし、自分の横顔を見つめている大勢の観衆、その中にいる、ガラリア・ニャムヒーをも、彼は見な…

第14章 父と子

深夜のラース・ワウ。近年、ショット・ウェポンによって、電気がもたらされたとは言え、電灯で照らされるのは、室内、それも身分の高い者の部屋に限られている。外灯はなく、漆黒の闇夜を照らすのは、昔と変わらぬ、かがり火である。ぱちぱちと、音を立てて…

第13章 ガラリアを愛する者たち

ラース・ワウ城は、石塀に囲まれた、山城である。山頂部分は、平らなラース・ワウの敷地が全部であり、なだらかな尾根づたいに、城門への馬車道が続く。門をくぐると、広い中庭があり、朝礼はこの中庭で行われている。中庭から正面を見て、中央にある棟が、…

第12章 機械の館のあるじ

特記事項 この章以降、いわゆる、オーラ・マシンが登場します。しかし、本編においては、各マシンの、形状や性能についての描写をほとんどまったく書かない方向で、筆を進めることにしました。ダンバイン、ドラムロ、ブル・ベガー等に、それぞれ説明を書こう…

第11章 禁、破られる

この章は、2名の、バイストン・ウェル人の独白によって、構成されております。 【独白 1題目】 それがしは、ドレイク軍騎士団長、ミズル・ズロム。ケミ城戦の直後に、3つの、事件があった。 ケミ城戦の残務処理に追われ、それがしは、ラース・ワウに、泊…

第10章 さらば、我が不滅の恋人 完結編

ケミ城を見上げる、夜営の陣で、椅子に腰掛けていたビショットは、城から戻った兵の、報告を聞いた。親衛隊員を一名、生きて捕えまして御座います。 ビショットの前に、緊縛され、地面を引きずられて来た若者は、あの軍事演習の日、廊下で、アトラス隊長の物…

第9章 さらば、我が不滅の恋人 後編

バーン・バニングスは、ミズルの馬より一馬身先に、栗毛を疾走させ、アトラスの別荘の、大きな門をくぐった。走りながら、ミズルが副官に尋ねた。 「この門は、なぜ開けられているのだろうか。バーンはどう見るか」 バーンは、騎士団長を振り返らずに、 「お…

第8章 さらば、我が不滅の恋人 前編

赤毛の愛馬を疾走させ、着用しているピンク色の制服と同じ色に、頬を染めながら、ガラリアはひとり、通い慣れた、国境への道を進んでいた。1年間、アトラスの別荘へ、恋人の元へと走ってきた道を急ぎながら、ガラリアの胸は、いつにも増して躍っていた。明…

第7章 ラース・ワウのふたりの少女

夕刻のラース・ワウ、大食堂で食事をとる者、交代で警護に就く者、騎士や、召使いや、ミ・フェラリオたち、大勢の者達が、それぞれの場所で、それぞれの時間を過ごしていた。クの国境での軍事演習から、はや1年近く、経っていた。もうすぐ、ガラリアの18…

第6章 ドレイク・ルフト始動

お館様一人を乗せた、黒い馬車が、森の中を進む。ガラリア属する守備隊の騎兵一個師団が、これを取り囲んで護衛し、行軍は一路、クの国境を目指す。今日から、ドレイク軍と、クの軍との、合同軍事演習である。 ドレイクは、一緒に行きたいと言う、妻ルーザを…

第5章 国境にて

夜、アトラスの別荘、食卓の上を見ると、どの皿にも食べ残しばかり、2つのワイングラスには、赤い果実酒が飲み残してあって、食卓をはさんで向かい合った、2つの椅子には、誰も座っていない。豪奢な椅子の、赤いビロードには、まだぬくもりが残っていた。 …

第4章 ゆく人、来たる人、彼を追う者の名は、女

ガラリアが、自分の周囲の様子が変化したことに、気づくのには、さほど時間はかからなかった。 ガラリアが配属したのは、ラース・ワウの護衛が主たる任務の、守備隊であったので、毎日、城の周囲で働いていた。一方、騎士団の副団長であるバーン・バニングス…

小説「月下の花」におけるバイストン・ウェル地図について

テレビアニメ番組「聖戦士ダンバイン」における、バイストン・ウェル地図は、公式設定に存在する。だから、それを見たいと思う人は、解説書籍なりを、ご覧になるよう、おすすめする。 『ロマンアルバム・エクストラ62 聖戦士ダンバイン』(昭和59年、徳間書…

小説「月下の花」目次2

第3部 ゼット・ライト編 第29章 ラース・ワウ大宴会 原作アニメ第3話「ラース・ワウの脱出」相当分トッドとゼット、改めて仲良しに。フラオン・エルフ登場 2013年6月27日 第30章 ショウ・ザマ、出奔す リムルは、ニーとの仲を、ショウに打ち明ける。 2…

小説「月花の花」目次1

第1部 アトラス編 序章「女、幼くして、少女と呼ぶ」 ガラリアが生まれてから13歳になるまで。 ミズル・ズロム、バーン・バニングス登場 2003年7月19日 第1章「女、恋をして処女と呼ぶ」★ 士官学校を卒業したガラリアは、16歳で正規軍に入隊。 ドレイク・…

第3章 ラース・ワウに花咲く日

栗毛の馬は、今日の昼、この屋敷に来た時には、庭の立ち木に繋がれたが、今は、正規の馬屋で、ロゼルノ家所有の馬たちと並んでいた。ここに来るまで、悪路を疾走させられ、その上、走りながら、たてがみを何回も何回も引っこ抜かれた。栗毛は、辛い職務から…

第2章 女は女に生まれるのではない。女になるのだ

初めての口づけは、長かった。長く感じた。最初、ガラリアは口の中でアトラスの舌から自分の舌を逃げ惑ったが、狭い口中では逃げる場所がない。遠慮なく、彼の舌はガラリアの舌を捕まえて、上へ下へ、右左とねっとり絡ませ、唇をギュウギュウ押し当てて、鼻…

第1章 女、恋をして、処女と呼ぶ

士官学校での4年間で、ガラリアが得たものは、知識と武術と、女性としては最年少の16歳で、ドレイク軍への正規入隊が認められたという栄誉、だけではなかった。しかし彼女が学校で得たものの本当の価値を知るには、まだ、もう少しの年月が必要であった。…

序章 女、幼くして、少女と呼ぶ

バイストン・ウェルには、地平線がない。リーンの光が大地を照らす昼と、暗闇が人々を包む夜はあっても、その天空には、丸い太陽と月は、ない。バイストン・ウェルに住む人々は、その天の上には海があり、その海の更に上方に、地上という世界があることは、…