後書き:第31章「女たちの饗宴」身も蓋もない表現をすると、男どもが視姦して勃起するお話し
俺=筆者ガラマニ セ=セザル・ズロム君
セ「上のキャッチコピー、身も蓋もないさ。」
俺「うんw」
セ「でもさ、この章は、女性の登場人物を、改めて紹介しなおすためにも、役に立ってるのさ。」
俺「いいところに気がついたね、セザル君。そのとおり。年齢、容姿、性格など、各キャラクターが、どんな女性なのかを、整理してみせる目的も、ありました。
ガラリア・ニャムヒーはじめ、ミュージィ・ポウ、ルーザ・ルフト。そして俺のオリジナルキャラクターである、ガラリアの親友、ユリア・オストークと、イザベラ・ロゼルノ夫人。ロゼルノ夫人は、バーン・バニングスと、きみ、セザル君が、穴兄弟になる原因人物だね。」
セ「あとさ、トッド・ギネスの視点で語らせることで、同氏の性的趣味が説明されてるさ。あのひとって、ロリコンなの?」
俺「いい質問だね。語の正しい意味での、ロリータ・コンプレックスではないよ、トッドは。」
セ「どゆこと?」
俺「ナボコフの小説『ロリータ』でいうとね、本当のロリコンは、主人公のハンバート。12歳ぐらいの、理想のニンフェットしか、愛の対象にならない。大人の女性と、偽装結婚はできても、心はいつも、ニンフェットにしかないっていう。
で、トッド・ギネスは、『ロリータ』でいうと、ハンバートと対照的な男性像である、キルティとおなじ分類にはいるよ。」
セ「キルティは、どんな男なのさ。」
俺「普通の男。」
セ「えっ、普通?キルティは、ヒロインのドロレス嬢を、ハンバートの愛するニンフェットを、うばっちゃう男じゃんかさ。」
俺「キルティはね、自分の性欲を満たすことが目的なので、ドロレスだけを一途に愛する男ではないでしょう。いろんないい女がいて、やっちゃいたい女がいたら、ぜんぶやっちゃいたい。その選択肢のなかに、ドロレスのような、十代前半の少女も入る、っていうだけなのよ。つまり、普通の男なんです。
トッドも、きわめて女好きで、床上手。第31章の文中から引用すると、
アメリカで、俺のこの趣味は、違法だからな。ここでなら、望めば手に入るだろう。
こう言っているように、母国では、かなわなかった夢だから、やってみたいと思ってるだけなんです。」
2013年7月1日